LK法の式の導出 一般化
前回の記事では、LK法の概要と、1次元の信号についてのLK法の式の導出を解説しました。
この記事では、一般化したLK法の式を導出します。
この技術についての投稿は、一つの索引用の記事にまとめられています。 全体を俯瞰する場合はそちらを御覧ください。
最終的な目的は、次のLK法の式を導出することです。
LK法の定義
画像を与える関数をF(x)とする、その関数をhだけ動かしたものをG(x)とする。 hの初期値をh0と置いた時、hは以下の式で求められる。
一般化
前回の記事で導出した式は、1次元の信号について考えたもので、一般化されているわけではありません。
一般化が必要な理由は以下になります。
- 2次元の導関数は1次元とは定義が違う。
- F'(x)=0となる点でhが定義されていない。(F'(x)はhの近似式の分母になっています。)
まず、式(1)を次のように変形します。
※ 式番号は論文と対応させています。
ここで、L2 normを最小化することを考えます。
誤差を最小化するhを以下の様に置きます。
この式を変形し、
この式は基本的には前の記事の式(6)と同じ意味で、w(x) = F'(x)2と置いたものになります。
また、この式は、前の式の式(3)と比較して、F'(x) = 0となる箇所があった場合にも対応しています。
式(3)の場合は、どこか1箇所でもF'(x)=0となる箇所があると成り立たなくなるのに対し、この式は、全てF'(x) = 0となるxの範囲以外は成立します。
式(9)を用いて、前の式(6)を書き直すと次のようになります。
こちらで導出は以上になります。
次回は1次元の信号についてのLK法で、パフォーマンスについて解説します。